サマースクール2016感想文

ベーシックコース 島根大 5年生 一條友孝
このたびは、皮膚縫合コンテスト1位の賞を頂きまして、誠にありがとうございます。過分な賞をいただき大変光栄に存じます。
呼吸器外科サマースクールに参加したのは初めてでしたが、やる気にあふれる他大学の学生や、手技がとても手慣れた研修医の先生方を見て、自分も現状に満足せずこのように成長していかねばと思わされ、とても良い刺激になりました。そのような方々と出会えたことは幸運で、今後も何らかの形で関わっていけたらと思います。
 プログラムは盛りだくさんでかなり充実した内容だと感じました。各先生方の講演も興味深く聞かせて頂きました。何より目玉であったのは、生きているブタを解剖していったことだと思います。私は閉胸の班でしたが、肋骨を外した窓から胸腔内をのぞき込み、肺と心臓が動いている様を見られたことで、衝撃とともに命を扱う実感と責任感を刻みつけられました。また個人的には、ラパロの鉗子や胆嚢摘出のシミュレーターが試用できことや、解剖をしながらバイポーラーで血管を切断するという経験は初めてのことだったので、そういった手術器具を使えたことがとても嬉しかったです。
 最後になりましたが、今回の企画を運営してくださった事務局の方々、インストラクターの先生方にあらためて感謝をさせていただくと共に、この貴重な経験を胸に今後もなお一層精進してまいります。
ベーシックコース 奈良県立医大 6年生 木下友希
この度は呼吸器外科サマースクール2016に参加する貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございました。Wet labやコンテスト、講演に懇親会と盛りだくさんのプログラムで、大変充実した楽しい時間を過ごさせていただきました。
最も印象に残ったのはWet labの摘出心肺を用いた肺葉切除でした。全国からお集まりいただいた豪華な講師陣に直接指導していただくことができ、非常に貴重な経験ができましたと共に、熱心に指導していただけて、本当に感謝しております。
また、併せて行われました皮膚縫合コンテストで優勝することができました。このようなコンテストがあることは日々の手技練習の大きなモチベーションにもなりますし、今回の受賞に満足せずさらに努力し精進していこうと思う次第です。実習でお世話になった奈良県立医科大学の先生方、今回ご指導いただけた呼吸器外科の先生方に感謝申し上げたいと思います。
参加できて最もよかったことは、数多くの素晴らしい出会いがあったことです。学ぶことの多い研修医の先生方や、切磋琢磨できる同期、あるいは後輩からも刺激をもらいましたし、インストラクターの呼吸器外科の先生方のお話を聞くことができ、ご指導いただけたことはかけがえのない財産であります。
来年も、コンテストの優勝を目標にし、今回出会えた方々と再会できること、また新たな刺激的な出会いを求めて、必ず参加したいと思います。
最後に、今回の呼吸器外科の魅力を十分体感できる素晴らしいサマースクールを創ってくださった全ての関係の先生方と、運営してくださった自治医科大学呼吸器外科の先生方に厚く感謝申し上げたいと思います。
ベーシックコース 北海道大 6年生 長島諒太
今回、外科志望ということもあり、大学の先生方の薦めで初めてサマースクールに参加させていただきました。参加できることが決まった後、受講者用テキストやビデオをさらっと見てから望んだのですが、実際に体験してみると驚きの連続でした。
一番印象に残っているのが生きたブタの開胸体験でした。まずメスを入れるときの力加減が難しいところから始まり、電気メスの動かし方、止血のときの鑷子の使い方まで、実際の手術の見よう見まねでできるものではないということを思い知らされました。インストラクターの先生の丁寧なご指導でコツのようなものが見えたかなと思ったところで時間切れ。悔しさが残り、来年もぜひ参加したいと思った瞬間でした。
そのほか、1日目の皮膚縫合、心肺ブロックの肺切除、2日目の胸腔鏡体験も、普段はできないような自分の手を動かす実習でそれぞれ没頭してしまい、すべて気づいたら終了時間となっていました。また懇親会では普段関わることのない大学の先生方や学生と話すことができたり、ランチョンセミナーでは呼吸器外科の先生方からのキャリアプランの説明があったりと、今後のモチベーションの向上にもつながりました。
最後となりましたが、今回このようなとても楽しく、貴重な実習の機会を下さった事務局の皆様、ご指導いただいたインストラクターの先生方、一緒に実習をした学生の方、研修医の方に御礼申し上げます。ありがとう御座いました。
アドバンスコース 千葉大研修医 1年目 内藤潤
まず始めに、貴重な経験をさせていただいたことに感謝申し上げます。全国から第一線でご活躍している呼吸器外科の先生方がこれだけ集まられたことは、感謝と共に驚きもあります。
今回、昨年に引き続き2回目の参加をさせて頂き、1日目に生きた豚の肺葉切除・摘出心肺での肺葉切除を行いました。学生であった昨年は手順書とにらめっこし解剖を確認することで精一杯でしたが、研修医となった今年は班指導医である千葉大学の坂入祐一先生のおかげもあり、手順書を見ずに全体の大まかな流れを掴んだ上で実習ができました。少しながらも進歩したことを実感できたと共に、自分たちの手を動かしながらチームで1つの作業をすることの楽しさを感じました。
2日目のドライラボでは、胸腔鏡・鉗子を使ってビーズを画鋲に刺すというタスクを行いました。班員は皆、ビーズを鉗子で掴むことは出来ても上手く画鋲に刺せずにいました。そんな時指導医の先生がビーズを掴む位置をどうすれば刺しやすいかを理論的に考え指導して下さると、班員は皆スムーズにタスクをこなせるようになりました。短時間で鉗子操作自体が急激に上達したとは考えにくく、しかし班員の皆は明らかにうまくなったことは、手技は手先の器用さだけでなく頭を使うことでうまくいくようになるのだということを教えてくれました。
飲み会やランチョン、特別講演もありかなり濃密な2日間で、2度目の参加でも十分に楽しむことができました。呼吸器外科を少しでも選択肢としている学生・研修医の方がいましたら、是非一度サマースクールに参加することをおすすめします。
アドバンスコース 浜の町病院研修医 2年目 谷口良太
今回、呼吸器外科のサマースクールに参加させていただき誠にありがとうございました。
研修病院で5月まで一般外科で研修させていただいて、その流れでのサマースクールへの参加はとても実りのあるものになったと思っております。
研修の中で多くの手術を見させていただいていたのですが、今回のサマースクールで実際に自分が全身麻酔下のブタに肺葉切除をするというのはすごく緊張しました。いい経験になりました。ありがとうございます。自分としては、なにより年の近い若い人達との交流がすごく刺激になりました。
いい出会い、いい刺激を受け、今後も精進していこうと思います。2日間ありがとうございました。
インストラクター 奈良県立医大 河合紀和
今回インストラクターとしてサマースクールに初参加させていただきました。
受講生の熱意にやや圧倒されつつ、身の引き締まる貴重な経験をさせていただきました。受講生の自発的な行動と各種スタッフ方々のサポートもあり、私が多くを指導しなくとも予定手技を完遂することができました。受講生が与えられた課題に止まらず、展示ブースの手術器具の使用や、内視鏡手術シミュレーターにも積極的に取り組み、器用に操作していた事も印象に残っています。普段は遠い存在のトップランナーの先生が、学生と共にシミュレーターをするという、学会などではあまり見る事ができない一面もこのセミナーの良いところだと思いました。初顔合わせのメンバーとも実習手技を通じて直ちに打ち解け、実習後のコンテストではグループ一丸となって取り組めた事で、プログラム完遂以上の達成感を得る事ができました。若い方々にとって、今回の経験が今後の医師人生の参考になれば幸いです。
最後に、2016サマースクール自治医科大学事務局の先生方をはじめ、日本胸部外科学会、日本呼吸器外科学会他、関係するすべての方々に厚くお礼申し上げます。
インストラクター 浜の町病院 松本耕太郎
今回、2016年呼吸器外科セミナーに初めて参加させていただきました。私自身、当日まで全国から集まってくる呼吸器外科に興味を持った学生、研修医の皆さんの期待に応えられるか不安でした。実際参加してみると自治医科大学呼吸器外科スタッフの皆さんを初め、ベテランの先生方に囲まれて大変良い雰囲気の中で過ごすことができました。また呼吸器外科領域で活躍されていらっしゃる先生方も多数参加され、これからの呼吸器外科を担うかもしれない若い先生方への熱い期待が随所に感じ取れるセミナーでした。
今回、私が担当させていただいた先生方は研修医1年目が3人、2年目が1人でした。皆さん、やる気満々の良い顔をした先生方で、結紮・縫合手技、ドライラボでの鉗子操作などに対し、研究熱心で、アドバイスしたことを素直に吸収しようとする心構えに大変感心いたしました。初日は摘出心肺を用いた肺葉切除・気管縫合を行った後に、生きているブタに対する右中葉切除術をみんなで協力して行いました。さすがに血の通った生きたブタでの手術操作には大変緊張した様子が伺え、真剣に頑張る先生方の姿には、こちらとしても教えがいがありました。夜の部は研修医やスタッフの先生方と美味しい酒をたくさん飲み交わし、たくさんの元気を頂き、これほど充実したセミナーは類をみません。またセミナーの内容、構成、時間配分が非常によく考えられており、参加された先生方は充実していたと思います。最終的には優秀な研修医の先生方のおかげで、優秀インストラクターの賞まで頂いたことには改めて感謝申し上げます。
最後にこのような機会を与えていただいた日本胸部外科学会、日本呼吸器外科学会ならびに呼吸器外科サマースクール2016事務局の皆様に改めて感謝申し上げます。

(敬称略)

サマースクール開催報告

サマースクール2016フォトギャラリー