令和4年度胸腔鏡安全技術認定審査に申請予定の会員へ

令和3年度の認定結果の解析詳細は、本年の学術集会にてご報告する予定としておりますが、令和4年度申請者にその認定傾向をお知らせいたしますので、今後の申請の参考にしていただけましたら幸いです。

手術動画を提出する際の注意事項

  • 1.5cm以上の皮切を伴うmultiport VATS (いわゆるハイブリッド)の提出者におかれましては、術者は直視で安全を確認しているのでしょうが、カメラによる撮影が不十分でビデオに写っていない操作があるという「減点②ビデオに写っていないところで手術を施行している」による減点が多い傾向でした。あくまでビデオ審査ですので手技が撮影されていなければ減点となります。そのような手技で申請を予定されている方は、手術手技が動画で確認できているかご確認ください。
  • 2.1port (いわゆるユニポート)手術を提出された方は、ハイブリッドと同様にカメラワークによる減点(安全が確認できない手技)が目立ちます。その結果、ユニポートでは合格率が低い傾向にありましたので、より安全な手術手技が確認できるような動画をご提出いただくようご留意ください。
  • 3.更新歴1回の人よりも2回以上の熟練者の方の合格率が低い傾向にありました。公開されている判定基準を今一度ご確認の上、安全に留意したビデオによる申請をいただきますようお願いいたします。これくらいは大丈夫という経験則ではなく、安全という原点に一回立ち戻って自分の手術を見つめ直すのが本制度の目的の一つですのでよろしくお願い申し上げます。また、カメラワークが十分でない助手による撮影での減点も目立ちます。カメラワークにも配慮したビデオの提出をお願いいたします。

日本呼吸器外科学会
理事長 吉野一郎
胸腔鏡安全技術認定制度部会
部会長 岩田 尚

掲載 2022年2月2日